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2023年2月の夜中2時過ぎ、突然揺れた。
最初はいつものちょっとした揺れかと思ったが、揺れが収まらなかった。立っていられず、壁に手をついた。棚から何かが落ちる音がして、本棚が少し動いた。震度は後でニュースで確認したら5弱だった。住んでいるのは神奈川県の横浜市の集合住宅、築18年のマンションだ。
揺れが収まった後、僕がやろうとしたことが何もできなかった。
懐中電灯がどこにあるか分からない。防災リュックは「たぶん押し入れの奥」だが暗くて出せない。スマホの充電は22%だった。飲料水はペットボトルが1本だけ。
幸い停電はしなかった。被害もなかった。でもあのとき「本当に電気が止まっていたら」と考えると、今でも背筋が冷たくなる。
翌日から防災グッズを本気で見直した
次の日から2週間かけて、防災グッズを全て洗い出して見直した。「防災セット 一人暮らし」で検索して出てくるリストを参考にしつつ、「実際の被災体験から何が足りなかったか」を軸に考えた。
見直し前の状態はひどかった。
- 防災リュック:100均で適当に集めたもの。中身の確認は2年以上していない
- 懐中電灯:電池切れ(交換を忘れていた)
- 飲料水:ペットボトル1本(2Lが1本)
- 食料:カップラーメン2個のみ
- モバイルバッテリー:3,000mAh(スマホ1回分以下)
- 携帯トイレ:なし
防災リュックを作り直した——中身の全リスト
防災リュック本体は「FIELDOOR 防災リュック 45L」(Amazonで約5,500円)に変えた。容量があって使いやすい形状のものを選んだ。中身は以下の通りだ。
水・食料(3日分)
- 水(500ml)×9本:リュックに3本+室内ストック6本
- アルファ米(サタケのマジックライス)×6袋:水でも湯でも戻せる
- カロリーメイト ×2箱
- チョコレート・ドライフルーツ(各100g程度)
- インスタントみそ汁×5袋
3日分というのは、首相官邸のガイドラインが推奨する「最低3日・できれば1週間」の基準に合わせた。リュックには3日分、自宅には残り4日分をローリングストックで保管している。
照明・情報収集
- ヘッドライト(Ledlenser MH5、約3,800円):両手が使える・USB充電・防水
- 手回し充電ラジオ(TOSHIBA TY-JR55、約3,500円):ラジオ・LED・手回し発電・スマホ充電対応
以前の懐中電灯は電池式だったが、充電式のヘッドライトに変えた。電池切れの心配がなく、両手が使える点で圧倒的に実用性が高い。
モバイルバッテリーを容量アップした
購入したのは「Anker PowerCore 20000(PD)」(約4,500円)。容量20,000mAh。スマホを約5〜6回充電できる。
震災時にスマホは最重要だ。情報収集・家族への連絡・避難場所の確認……全てスマホを使う。3,000mAhの旧バッテリーではいざというとき役に立たなかった。20,000mAhあれば3日程度は凌げる。
防災用だから使わないまま放置しがちだが、Ankerの20,000mAhは日常的に持ち歩いてもそこまで重くない(約360g)。毎月1回は充電して満タン状態を維持している。
携帯トイレが最重要だと知った
震度5〜6の地震では、建物に被害がなくても水道が止まることがある。トイレが流せない状態は想像以上に過酷だ。
購入したのは「SANYO 非常用トイレ袋 凝固剤付き 50回分」(Amazonで約3,000円)。袋と凝固剤がセットになったタイプで、使用後は燃えるゴミとして処分できる。
一人暮らしで3日間を想定すると、トイレは1日5〜8回程度。50回分あれば余裕をもって対応できる。これは本当に買っておくべき物だった。震災体験者の話を読むと、「避難所でのトイレ問題」は毎回出てくる話題だ。
その他の備品
- 救急セット(絆創膏・包帯・消毒ジェル・鎮痛剤):ドラッグストアで約1,500円
- 軍手(厚手)×2組
- レスキューシート×2枚:アルミ素材の薄いもの。体温を保つ。1枚200円程度
- ホイッスル:閉じ込められたとき居場所を知らせる
- 現金(小銭含む)10,000円:カード決済不能時の備え
- コピーした重要書類(保険証・通帳のコピー):防水袋に入れてリュックの底へ
- 歯ブラシ・タオル・ウェットティッシュ
- マスク×10枚
家の中の安全対策も見直した
リュックの中身だけでなく、家の中の備えも見直した。震度5弱の揺れで実際に怖かったのは「本棚が倒れそうになったこと」だ。
対策として実施したのは3つだ。
- 家具の転倒防止:本棚と食器棚に「平安伸銅工業 突っ張り棒 ラブリコ」を設置。2本で約3,000円。天井と家具の間に突っ張ることで転倒を防ぐ。
- 窓ガラスへの飛散防止フィルム貼付:100均でも売っているが、耐久性を考えて「LINTEC 窓ガラス 飛散防止フィルム」(A4サイズ10枚入り、約1,500円)を使った。
- 寝室の安全確認:就寝時に倒れてくる可能性のある家具が頭上にないかを確認。ベッドの配置を壁際に変更した。
防災グッズの「維持管理」が一番大事
防災グッズは作って終わりではない。維持しなければ意味がない。
僕が今やっているのは年2回(1月と7月)の「防災グッズ点検」だ。カレンダーに「防災チェック」と記入して、その日にリュックの中身を確認・期限チェック・バッテリー充電をする。
アルファ米の賞味期限は5年。水は2年。モバイルバッテリーは月1回充電。懐中電灯は充電確認。このサイクルが定着すれば、いざというとき使えない防災グッズ問題は解決できる。
あの夜から学んだこと
震度5弱は、家が壊れるほどの地震ではない。でもあの揺れで「備えのなさ」が全部露わになった。
準備コストは合計で約25,000〜30,000円かかった。安くはないが、もし本当の災害が来たときに役立てば安い買い物だと思っている。
何より、「備えてある」という事実が日常の安心感につながった。「次に大きな揺れが来ても大丈夫」と思えることの価値は、金額では測れない。
